断熱リフォーム 製品・仕様 補助金

内窓のアルゴンガスは必要?補助金のグレードとの関係

ガラスのサンプル板を2枚見比べて迷う女性|内窓のアルゴンガスは必要か

内窓のアルゴンガスは、断熱や結露を重視する方には入れる意味がありますが、夏の日差し(遮熱)が気になる方には、ほとんど関係ありません。

本記事は2026年10月時点の情報です。


内窓のアルゴンガスとは?入れると何が変わる?

アルゴンガスは、複層ガラスの2枚のガラスの間に入れるガスで、空気より熱を伝えにくいため、ガラスの断熱性が上がります。

複層ガラス(ペアガラス)の中の層には、ふつうは乾燥した空気が入っています。
この空気の代わりにアルゴンガスを入れると、ガラスを通って逃げる熱が減るというわけですね。

断熱性は、熱貫流率という数字で比べます。
熱貫流率とは、窓やガラスの熱の通しやすさを表す値で、小さいほど断熱性が高いことを表します。
LIXILの内窓「インプラス」のガラスの説明では、ガラス単体(3mm+中空層12mm+3mm)の熱貫流率が次のように示されています。

ガラスの種類 熱貫流率(乾燥空気 → アルゴンガス) 日射熱取得率(乾燥空気 → アルゴンガス)
Low-E複層ガラス クリア(断熱タイプ) 1.7 → 1.3 58% → 58%
Low-E複層ガラス グリーン(遮熱タイプ) 1.6 → 1.3 39% → 38%
一般複層ガラス 2.9 → 2.7 80% → 80%

熱貫流率の単位はW/(㎡・K)です。
これはガラスだけの値で、今ある外の窓と組み合わせた窓全体の値は、組み合わせによって変わります。


アルゴンガスを入れると、夏の日差し(遮熱)も良くなる?

ほとんど変わりません。
アルゴンガスで上がるのは断熱性で、日差しの熱をさえぎる遮熱性は、ガラスの種類でほぼ決まります。

日射熱取得率とは、窓に当たった日差しの熱のうち、部屋に入る割合のことです。
小さいほど、日差しの熱をさえぎります。
上の表のとおり、アルゴンガスを入れても、日射熱取得率は0〜1ポイントしか変わらないのが分かりますね。

このため、西日や夏の暑さが一番の悩みなら、アルゴンガスより遮熱タイプのガラスを選ぶほうが効果的です。


👉 関連記事:西日の暑さには遮熱の内窓:板橋区で補助率95%になった例


アルゴンガスを入れると、補助金のグレードは上がる?

弊社がお見積もりする範囲では、アルゴンガスを入れても補助金のグレードは上がりません。
一方で、定価は5%ほど上がります。

環境省の先進的窓リノベ2026事業では、内窓のグレードはP(SS)が熱貫流率1.1以下、Sが1.5以下と決められています。
グレードは、窓ごとにメーカーが出す「性能証明書」に書かれています(2026年9月28日に事業サイトで確認)。

グレードが変わらなければ、補助金の額も変わりません。
そのうえで定価が5%ほど上がるので、実際の負担はわずかに増えます。

🖋️ ここがプロの視点
とにかく補助金額を最大にしたいという場合は、アルゴンガスを入れると金額は多少上がるとお伝えします。
一方で、結露や断熱を重視していて、補助金が最大でなくても性能を優先したい方には、アルゴンガスをご提案します。
個人的には、あってもいいものだと思っています。

結局、アルゴンガスは入れたほうがいい?

結露や寒さを少しでも減らしたい方は入れる価値があり、遮熱が目的の方や、補助金を最大にしたい方は入れなくてよいと考えます。

一番の目的 アルゴンガス 理由
結露や寒さを減らしたい 入れる価値がある 熱貫流率が下がり、断熱性が上がる
西日・夏の暑さを減らしたい 入れなくてよい 日射熱取得率はほぼ変わらない
補助金を最大にしたい 入れなくてよい グレードは上がらず、定価が5%ほど上がる

補助金の組み合わせや、東京都の補助金との関係は、次の記事でまとめています。


👉 関連記事:東京・埼玉の窓リフォームの補助金手引き(先進的窓リノベと都・県の制度)


ガラスの選び方に迷ったら

アルゴンガスを入れるかどうかは、「何に一番困っているか」で答えが変わります。
弊社では、補助金が最大になる仕様を踏まえたうえで、結露・寒さ・暑さのどれを優先したいかをうかがって、ガラスを選んでいます。


金額の差は小さく見えるので、入れるか迷いやすいところですよね。
ただ、悩みがはっきりしていれば、答えは決まりやすくなります。

窓の悩みと気になっている部屋を教えていただければ、丸岡が直接、どのガラスが合いそうかをお答えします。
今の窓の写真があれば、LINEで見ながらお話しすることもできますよ。
まだ決めていない段階でも、大丈夫です。


📝 ガラスの選び方を相談する ✅ 窓の写真をLINEで送って聞く

出典

  • 株式会社LIXIL「インプラス えらべるガラス」(ガラス単体3-A12-3の熱貫流率・日射熱取得率、( )内がアルゴンガス入り/2026年9月26日に確認)
  • 環境省「先進的窓リノベ2026事業」対象工事の詳細【内窓設置】(性能区分P(SS)1.1以下・S 1.5以下、性能証明書/2026年9月28日に確認)
この記事の執筆者
丸岡吾郎|株式会社Knot Insight 代表(https://www.knotinsight.jp/company/)
建設業許可:埼玉県知事許可(般-7)第079245号
先進的窓リノベ2026登録事業者/賃貸住宅の断熱・再エネ集中促進事業者
対応エリア:東京都23区全域(板橋区・練馬区・新宿区ほか)/埼玉県全域(さいたま市・川口市・戸田市ほか)

この記事に関連するページ

後悔しない住まいづくりを叶える、お役立ち情報